痛みに配慮した治療(麻酔)
痛みに配慮した治療(麻酔)

麻酔注射は打ち方によって苦痛が異なります。表面麻酔は針の刺入時の痛みは軽減できますが、薬液注入時の痛みは消すことができません。当院では総合的に痛みを軽減できるように配慮しています。
施術部位の痛覚刺激が脳へ伝達されないように、目的の知覚神経の神経伝達を阻害することで一時的に麻痺させる(痛みを感じないようにさせる)方法です。目的部位の神経にのみ作用するため、意識は保たれた状態での施術となります。
表面麻酔
麻酔クリームを使い、表面の感覚を麻痺させる方法です。効果は2〜3時間ほどで皮膚の表面の感覚のみを麻痺させるため、歯を削ったり、切開時の痛みには奏効しません。浸潤麻酔の刺入時の痛みを緩和するために使用することもあります。
浸潤麻酔
麻酔薬を歯茎に注射し、手術部位の周囲を麻痺させる方法です。抜歯や膿瘍切開などの治療で用います。
伝達麻酔
(神経ブロック麻酔)
手術部位に合わせた神経支配を考慮して、目的とする末梢神経につながる元の太い神経の周囲に麻酔薬を注射します。浸潤麻酔と異なり、麻酔薬を注入した箇所から末梢側の神経はすべて麻痺するため、より広い範囲の麻酔が可能です。
静脈に鎮静剤を点滴で注入し、全身を鎮静させる方法です。浅く眠った状態に保つことで、リラックスした状態で施術を受けることができます。完全に意識がなくなるわけではありませんが、静脈内鎮静法には健忘作用もあり、施術中の記憶が残らないことも多いです。静脈麻酔(鎮静)後は眠さが続いたり、覚醒していても急に眠くなることがあるため、当日は自転車、車、バイクの運転はできません。
使用する麻酔の量や種類により持続時間が異なります。また、体質による個人差もあります。麻酔が効いているあいだはやけどをしやすかったり、摂食時に舌や唇を嚙みやすいため気を付けてください。局所麻酔の場合当日の運転に制限はありません。
嘔吐反射の強い方、緊張により気分が悪くなる方、緊張により血圧が異常に上昇してしまう方など精神的ストレスが治療に強く影響される方が最適応となります。
持病の種類、重症度により麻酔ができない場合もあります。妊娠中でも局所麻酔は可能ですが静脈鎮静はできません。
大学病院や総合病院では保険治療で静脈鎮静治療を行っています。当院では歯科麻酔の専門医師を招請するため自由診療での対応となります。
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